【年長児・園外保育】地震の爪痕と秋の恵み ~妙見宮で感じたふるさとの今~

行事

今日は年長児の子どもたちが、園から約5kmの場所にある八代神社、通称「妙見宮」へ園外保育に出かけました。

例年、この時期には秋の自然に親しみながら、どんぐり拾いを楽しんでいる子どもたち。

しかし、今年はいつもとは少し違う目的を持って出かけることにしました。

それは、熊本地震を経験した子どもたちと一緒に、私たちのふるさと八代の「今」を見つめること。

■ 地震の爪痕が残る妙見宮

八代の人々に古くから親しまれ、心の拠り所となってきた妙見宮。

しかし、今回の熊本地震では、神社の境内を走る断層が大きくずれ、社殿が倒壊したり傾いたりするなど、甚大な被害を受けました。

かつて平坦だった参道には大きな段差が生まれ、境内のあちらこちらに地震の爪痕が残っています。

変わり果てた妙見宮の姿は、私たち大人にとっても胸が痛む光景です。

これほどの被害を受けているため、立ち入りが禁止されているのではないかと思っていましたが、現地では危険箇所に規制線を設け、安全を確保しながら一般の参拝を受け入れておられました。

被害の現状を隠すことなく、訪れる人々に伝えながら、復興へ向けて歩みを進めている妙見宮。

今年は、この場所を子どもたちと一緒に訪ねることにしました。

■ 子どもたちが目にした地震の大きさ

新しくなった園バスに乗り込み、ルンルン気分で出発した子どもたち。

ところが、妙見宮に到着すると、目の前に広がる光景にびっくり!

「うわぁ、建物が倒れてる!」

「なんで地面がガタガタなの?」

「先生、ここ割れてるよ!」

次々と驚きの声が上がりました。

自分たちも経験した大きな地震。

園でもさまざまな被害を目にしてきた子どもたちですが、妙見宮の光景から、改めて地震の力の大きさを感じているようでした。

大きな段差が生じた参道では、安全に気をつけながら、地面のずれを間近で観察しました。

写真や映像ではなく、実際に自分の目で見て、感じる。

子どもたちにとって、心に残る経験になったことと思います。

■ 亀蛇さんとの思いがけない出会い!

本殿に到着すると、みんなで手を合わせて、しっかりとお参りをしました。

その後、隣にある倒壊した社殿の近くで、思いがけない出会いがありました。

なんと、屋根の高いところに飾られていた「亀蛇(きだ)」の瓦が、子どもたちの目の前に!

本来なら、はるか頭上にあるはずの瓦です。

地震によって倒壊した社殿の姿に胸が痛む一方で、子どもたちはというと……

「わぁ~!亀蛇さんだー!」

「すごーい!」

と、大喜び!

八代妙見祭でおなじみの亀蛇さん。

子どもたちの嬉しそうな表情を見ていると、ふるさとの伝統文化が、幼い子どもたちの心にもしっかりと根付いていることを感じました。

■ 秋の恵みもたっぷり満喫!

地震の被害を見学した後は、お楽しみのどんぐり拾い!

境内にある大きなコナラの木の下には、秋の恵みがいっぱい。

子どもたちは夢中になってどんぐりを拾い、秋の自然を満喫しました。

そして、待ちに待ったお弁当の時間!

お家の方が愛情を込めて作ってくださったお弁当を、みんなでおいしくいただきました。

心配していたお天気も、なんとか最後まで持ちこたえてくれました。

■ ふるさとの復興を、子どもたちとともに

今回の園外保育では、地震の大きな爪痕を目の当たりにする一方で、変わらずそこにある秋の自然や、地域の人々に愛され続ける妙見宮の姿にも触れることができました。

大きな被害を受けながらも、復興に向けて一歩ずつ、力強く歩みを進めている妙見宮。

私たち八千把こども園も、今回の地震で大きな被害を受けましたが、たくさんの方々の温かいご支援に支えられながら、日常を取り戻す歩みを続けています。

壊れてしまったものがあっても、そこからまた立ち上がり、前へ進んでいく。

そんなふるさとの姿を、子どもたちにも感じてもらえたら嬉しく思います。

地震の爪痕、亀蛇さんとの出会い、秋のどんぐり、そして愛情いっぱいのお弁当。

今年ならではの、たくさんの発見と学びが詰まった園外保育となりました。

これからも、子どもたちが自分の目で見て、心で感じ、さまざまな経験を重ねながら、たくましく成長していくことを願っています。