今回の熊本地震で、八代地域が直面している大きな課題のひとつが「井戸水」の問題です。
水は、私たちの生活に欠かすことのできない大切なライフライン。
八代では、生活用水として井戸水を利用している場所も多く、今回の地震後、
「井戸水が出なくなった」
「水が濁っている」
「以前のように水が上がってこない」
といった問題が各地で発生しています。
原因として考えられるのも、一つではありません。
井戸そのものの変化、水脈の変化、井戸水を汲み上げるパイプの破損、給水管の破損、液状化による砂の吸い上げ、井戸ポンプの故障、水質の変化……。
「井戸水が出ない」という一つの症状でも、どこに原因があるのか。
一つひとつ確認しながら原因を探り、復旧方法を考えていかなければなりません。
そして、どうしても復旧できなければ、最終的には井戸を掘り直すことも考えなければなりません。
しかし、掘り直したからといって、きれいな地下水を再び汲み上げられるかどうかも、実際に掘ってみなければ分かりません。
さらに、井戸を扱うことのできる専門業者さんや職人さんは全国的にも限られています。
八代地域で発生している数多くの井戸水問題を一つひとつ解決していくには、まだまだ長い時間が必要です。
それでも、やるしかありません。
地震直後から井戸水の復旧について業者さんへSOSを出し続けてきました。
そして本日、ついに——
八代の復旧のために、はるばる大阪から井戸の専門業者さんが駆けつけてくださいました。
今日は、学童・子育て支援棟と保育部棟の井戸の洗浄作業を行いました。
井戸のパイプを一旦抜き、コンプレッサーから強い空気を送り込み、井戸の中に入り込んだ砂や泥、不純物を水と一緒に吐き出していきます。
最初に出てきた水は濁っていましたが、作業を続けるうちに、少しずつ透明な水へ。
学童・子育て支援棟の井戸は、どうやら洗浄に成功したようです。
業者さんのお話では、この地域の井戸は約30mの深さまで掘られているとのこと。
しかし、八代でこれまで作業された約10件では、15mほどのところで地盤のずれによるパイプの破損や砂の吸い上げなどがあり、30mまで作業できた井戸は今回が初めてだったそうです。
それだけ今回の地震による井戸への影響が大きかったことを感じます。
続いて、保育部棟の井戸へ。
こちらも30mまで順調に作業が進み、
「無事に終わった!」
と思った矢先……
再び砂の吸い上げが発生しました。
残念ながら、作業は明日へ持ち越しです。
それでも、38℃を超える猛暑の中、復旧のために一日懸命に作業してくださった業者の皆様に、心から感謝いたします。
明日は、保育部棟の作業の続きと、幼児部棟の井戸洗浄を予定しています。
地震からの復旧は、一つ問題を解決すれば終わり、というものではありません。
原因を探し、一つずつ確認し、直して、また次へ。
本当に長い道のりです。
それでも、たくさんの方々のお力を借りながら、一歩ずつ前へ進んでいます。
どうか、井戸が無事に復旧しますように。
そして、子どもたちのいつもの生活を、一日でも早く取り戻せますように。
令和8年 熊本地震 復興への歩み
これからも、復旧・復興の過程を記録として残していきます。
- 学童棟の井戸
- いよいよ作業開始
- エアーを入れて井戸水が吹き上がります
- 保育部棟の作業
- 保育部の井戸
- 深度を測りながら
- 大量の砂が吹き上がります









